2022.2.18
「地域スクランブル大作戦 ~ヒカリエに集え!地域の視点~」実施レポート
2021年11月27日(土)、「渋谷ヒカリエCreative Space 8/COURT」(東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ8階)にて、トークイベント「地域スクランブル大作戦〜ヒカリエに集え!地域の視点〜」を開催しました。
目次
・イベント実施要項
・イベント実施の背景
・相互交流を生み出す工夫
①事前アンケートにもとづくグループ分け
②ポストイットを使ったお悩み相談ボード
③強みやスキルが一目瞭然の名札
・第一部 ガチャから町工場まで!登壇者による活動事例紹介!!
事例1:街をカプセルトイにする!(株式会社ケンエレファント)
事例2:クリエイションが混ざり合う!(東急株式会社)
事例3:渋谷のみんながつながるラジオ!(渋谷のラジオ)
事例4:地域共生型百”価”店!(松坂屋静岡店)
事例5:町工場から出会いを生み出す!(株式会社浜野製作所、スミファ)
・第二部 地域のお悩みでディスカッション!お悩み解決コーナー!!
・第三部 プロジェクトも実際に誕生!参加者と登壇者が交流するマッチングセッション!!
・次回は2022年2月27日(日)に開催予定!
イベント実施要項
イベント名:地域スクランブル大作戦〜ヒカリエに集え!地域の視点〜
主催:合同会社別視点
協力:渋谷ヒカリエ Creative Space 8/
URL:https://www.hikarie8.com/court/2021/10/post-297.shtml
日時:2021年11月27日(土)14:00 – 17:00(開場13:45)
参加費用:無料
会場:渋谷ヒカリエ8/COURT及びYouTubeライブにて配信
イベント実施の背景
合同会社別視点は、「世の中に『別視点』を増やす」というミッションのもと、日本各地の魅力を伝える活動を様々な形でしてきました。 例えば、「福島県猪苗代町1ヶ月住みます会社」をはじめとする地域プロモーションや、日本全国の個性豊かなスポットを案内するオリジナルツアーの企画運営、「観光活性化フォーラムTOKYO2021」(主催:東京都及び公益財団法人東京観光財団)での司会進行などです。
また2018年より毎年開催している「マニアフェスタ」では、幅広いジャンルのマニアや専門家にご参加いただき、クリエイターの表現や交流の場を創出してまいりました。
これらの取り組みのなかで「うちの地域には魅力的な場所があるけど、アピールの方法がわからない」、「どんな場所をアピールしたら良いかわからない」という声をたびたび耳にします。
そのようなお声に応えるべく、このたび新たな活動として、ユニークな視点で地域活性化に取り組んでいる企業や団体、個人の皆様が情報交換や相互交流を行う場づくりをはじめました。弊社がこれまで手がけてきた場づくりや地域における価値創造の知見を活かせると考えたからです。
第一弾として、2021年11月27日(土)にトークイベント「地域スクランブル大作戦〜ヒカリエに集え!地域の視点〜」を渋谷ヒカリエにて開催しました!
※こちらの申込フォームより申請していただければ、当日のアーカイブ動画をご視聴いただけます。
相互交流を生み出す工夫
本イベントでは、参加者同士および参加者と登壇者が有意義なコミュニケーションをはかれるよう、多くの工夫をしています。
①事前アンケートにもとづくグループ分け
イベントに先駆けて、参加者に事前アンケートを実施。
抱えているお悩みや独自の強みなどを回答いただき、当日のグループ分けではコミュニケーションが生まれやすいと思われる方同士が近くの席になるよう調整しました。
②ポストイットを使ったお悩み相談ボード
会場内にお悩み相談ボードを設置。
参加者のお悩みをカテゴリー別に分類し、解決策を思いついた方はポストイットで自由に貼り付けていただきました。
③強みやスキルが一目瞭然の名札
参加者の皆さんがどのようなスキルを持っているのかを、一目で分かるようにするための工夫です。名札に強みやスキルを書いていただきました。
第一部 ガチャから町工場まで!!登壇者による活動事例紹介!!
13時45分の開場と同時に続々と参加者が到着し、会場はすぐさま熱気に包まれました。
登壇者による事例紹介コーナーでは、参加者の皆さんが壇上のモニターを食い入るように観ていました。
事例1:街をカプセルトイにする!(株式会社ケンエレファント)
株式会社ケンエレファント ミニチュア事業部部長の青山雄二さん。
2012年に新千歳空港限定で設置したカプセルトイ「北海道フィギュアみやげ」が、予想を大きく上回る年間約35万個売れた事例を紹介。人気観光地のクラーク博士像や札幌市時計台などをフィギュア化。ラインナップの中に、初音ミクとのコラボフィギュアを含めたことが人気の原動力の1つだそう。
現在までに27都道府県のカプセルトイを製作。1つの都道府県をカプセルトイにするさいは100~200個のアイディアを出しているのだとか。
事例2:クリエイションが混ざり合う!(東急株式会社)
東急株式会社 ビル運用事業部 事業推進グループ価値創造担当の髙橋和也さん。
本イベントの会場でもあるヒカリエ8階「Creative Space 8/」を舞台に、渋谷の魅力を発信する場を創造している。
具体的なイベントとして、次の3つの事例を紹介しました。
①まつだい棚田バンク収穫祭
出資者を広く募って棚田を運営する「まつだい棚田バンク」。そこで収穫したお米を参加者全員で食べるイベント。2019年11月開催。
②D47落語会
47都道府県に長く息づいている良いものを展示や販売、体験するイベント。各都道府県を題材にした新作落語を披露する取り組みも行っており、2021年4月には茨城県の新作落語がお披露目されました。
③DOUJIN SHIBUYA
2020年1月に青山学院大学文化政策学部が主催した、渋谷に関する同人誌の即売会。渋谷の地下や「しぶそば」という飲食店等をテーマにした本が頒布されました。
事例3:渋谷のみんながつながるラジオ!(渋谷のラジオ)
渋谷のラジオ理事長の西樹さん。
渋谷唯一のコミュニティFM放送局「渋谷のラジオ」を紹介しました。渋谷のコミュニケーション・ハブを目指している同局は、すべての番組を自局で制作しているのだとか。
渋谷区が6月の第一日曜日に行っている「渋谷おとなりサンデー」というイベントにあわせ、どんな人でも放送で話せる「オープンマイクデー」を開催したこともあるそうです。
渋谷区長から商店街の店主まで、渋谷に関わる幅広い人々の声を発信する場を提供していると述べました。
渋谷のラジオ公式noteから過去放送を視聴できます。
事例4:地域共生型百”価”店!(松坂屋静岡店)
松坂屋静岡店視点発見チャンピオンの木庭英之さん(左)、松坂屋静岡店販売企画・CRM担当マネージャー佐藤康仁さん(右)。
創業90年を誇る同店の「百貨店そのものが目的地となる」取り組みを紹介。
「地域共生型百”価”店の必殺技」として、次の3つの事例を紹介しました。
①しずおかMIRUIプロジェクト
クラウド・ファンディングやメディア、実店舗がそれぞれの強みを活かして地元企業及び伝統産業の取り組みをサポートするプロジェクト。
②キッズアカデミー
静岡の地元企業の協力のもと、モノの生産および製造から販売までを小学生に体験してもらう取り組み。
③やさいバス
地元農家と消費者を直接結び、農家の利益を確保することを通して、持続可能な地域農業に貢献することを目的としたプロジェクト。
プレゼン時、謎の効果音を鳴らしたり、事前に2人で打合せしていた時にふと思い浮かんだ韻を踏んだというキャッチフレーズを息ぴったりに二人で読み上げたりと、会場を沸かせていました。
事例5:町工場から出会いを生み出す!(株式会社浜野製作所、スミファ)
株式会社浜野製作所代表取締役CEO、スミファ実行委員会委員長の浜野慶一さん。
自社で行っているスタートアップ支援や、2021年で第10回目を迎えたスミファ(すみだファクトリーめぐり)の事例を紹介。
スミファを通して、墨田区の工場が持つ素晴らしい技術を海外や若い世代に伝えたいと、熱い想いを語りました。
※スミファとは、「一般の方どなたでも 墨田区の町工場を巡って、職人と話し技術に触れ、 ものが作られていく “ 現場 ”を肌で感じることのできるイベント」。
スミファ公式HPより
浜野製作所の本社工場には交流施設があり、そこから生まれたスタートアップ企業がForbes JAPAN誌の「スタートアップ100選」に11社も選ばれたのだとか。
※各事例の詳細が気になる方は、こちらの申込フォームから申請いただき、アーカイブ動画をご覧ください。
第二部 地域のお悩みでディスカッション!お悩み解決コーナー!!
第二部では地域課題にまつわる具体的なお悩みをもとに、登壇者と参加者でディスカッションしました。
最初のお悩みは、登壇者でもある東急株式会社の高橋さん。「2021年に開通したヒカリエデッキをどのように活用したらよいか」というお悩みです。
木庭さんは「松坂屋静岡店でも同様に、空きスペースを利用した『空き地未来プロジェクト』を過去に行った」と事例紹介。同プロジェクトの一環でドローンを飛ばしたり、ファッションショーを開いたりしたので、そのようなアイディアを可能な範囲で応用できるのではないかと提案しました。
浜野さんは「墨田区京島にある長屋には、国籍や年代を越えた様々な人が集って自由な活動をしている。ヒカリエデッキも、そのような場にできるのではないか」と、場づくりへのヒントを提供。
「ガチャを置いてみてはどうか。想定する顧客層にあわせた商品ラインナップを提案できる」と、少し異なった観点のアプローチを提案したのは青山さん。高橋さんも「渋谷は坂が多くて、子供連れの家族に敬遠されがち。ヒカリエデッキは広い空間なので、ガチャをきっかけにして、そのような顧客層を呼び込めたら面白そう」と述べました。
続いて、会場参加の株式会社ドワンゴの方からのお悩み。
「オンライン上のバスツアー『ニコニコバスツアー』を、より多くの地域で開催したいのだが、自治体との連携に課題がある。地域課題を抱えている、熱い思いを持った方々とダイレクトにつながる方法を模索している」というお悩みが共有されました。
ここで西氏が「「みんなの経済新聞ネットワークのつながりで、各地のキーパーソンたちとの接点が生まれている。そのようなキーパーソンと、ニコニコバスツアーをマッチングすることが可能かもしれない」と提案。
すると同社は「ニコニコバスツアーに限らず、多くの人が集まるプラットフォームを既に持っているので、『全国編集長サミット』のような放送も実現可能だ。なんなら、今日の登壇者ひとりひとりとコラボすることも可能かもしれない!各地で頑張る方々とつながる機会を増やしていきたい」と語りました。
※本イベントが契機となり、ニコニコ動画で「【リモート観光】バスガイドさんと富士山を望む日本平など静岡の名所をめぐる生放送≪ニコニコバスツアー静岡編≫」という番組が実現。番組内で、松坂屋静岡店を取材しています。
第三部 プロジェクトも実際に誕生!参加者と登壇者が交流するマッチングセッション!!
第三部は、登壇者と参加者が交流していただくマッチングセッションです。
①同じグループ同士で交流、②隣のグループの方と交流、③全体で自由に交流
というように交流の輪を徐々に広げ、コミュニケーションを取りやすい工夫を取っています。
その甲斐あってか参加者の大半が、身を乗り出して、お互いの話に耳を傾けていました。
終始熱意あふれるコミュニケーションが続き、あっという間に終了時間。
参加者からは「同業他社とのつながりはあるが、部署は同じだったりする。今回のイベントでは普段と違う部署の人と情報交換できた点が有益だった」「とても面白いイベントなので、可能なら月1回のペースで開催してほしい」等の声をいただきました。
前述した通り本イベントが契機となり、2022年1月8日にニコニコ動画で「【リモート観光】バスガイドさんと富士山を望む日本平など静岡の名所をめぐる生放送≪ニコニコバスツアー静岡編≫」が放送されました。同番組内で、松坂屋静岡店が取材されています。
他にもいくつかのプロジェクトが、交流の中から生まれ、進行中です!
次回は、2022年3月21日(月・祝)に開催予定!【事前申込スタート】
会場の外の肌寒い気候とは対照的に、終始熱気に包まれた3時間。マッチングセッションを除く当日の様子は、こちらより申請していただき、アーカイブ動画でご覧いただけます。
次回の「地域スクランブル大作戦~ヒカリエに集え!地域の視点 Vol.2~」は2022年3月21日(月・祝)に開催予定。会場は今回同様、渋谷ヒカリエCreative Space 8/COURTです。
詳細およびお申込みはこちらのページよりお願いいたします。